木のまちづくりから未来のヒントを見つけるマガジン キノマチウェブ

2025.08.06
日本の伝統的な木造建築を支える「植物」と「匠」の技に注目。『植物×匠 めぐるいのち、つなぐ手しごと』のおしらせ

みなさんは日本の木造建築がどれほど植物に支えられているか、考えたことはありますか?

実は、私たちの暮らしの中で、スギやヒノキが柱や梁として、ススキやヨシが茅葺屋根として、イグサが畳表として、当たり前のように使われています。しかしその「当たり前」の背後には、長い歴史の中で培われた職人の技と、植物への深い理解があります。

そんな、植物と職人の技を循環の視点から紐解く展覧会『植物×匠 めぐるいのち、つなぐ手しごと』。国立科学博物館と竹中大工道具館が共同で企画したこの展覧会は、まさに「キノマチ」的な視点で植物と人間の関係を見つめ直すきっかけを与えてくれます。

なぜ今、植物と職人技なのか?

日本人が古来より大切にしてきた「自然との共生」。これは持続可能な社会を目指す現代においても、重要なヒントをもたらします。この展覧会では、植物学と建築学という異なる専門分野から、その関係性を深く掘り下げています。

会場には、茅葺屋根や畳の構造模型など、実際に手で触れて体感できる展示が充実しています。特に注目したいのは、伝統建築工匠の会を中心に、竹中工務店、日本茅葺き文化協会などの全面協力による、リアルな職人技の紹介。職人の手技と、その技を支える植物の力を同時に感じられる、貴重な機会になりそうです。

東京から神戸へ。2つの会場で深まる体験

2025年7月29日(火)から9月28日(日)は【東京会場】、2025年10月11日(土)から12月14日(日)は【神戸会場】で、科学博物館ならでは学術的なアプローチで植物と技術の関係を学び、竹中大工道具館の特色を活かした道具や映像展示でさまざまな素材に触れ、また体験型ワークショップでは、職人の技を間近に見ることができます。

木や植物がどのように建築や暮らしに活かされているかを、まさに五感で学べるプログラムが用意されているとのこと。これは見逃せませんね。

植物と人間が織りなす豊かな手しごとの世界。それは単なる歴史の話ではなく、これからの「まちと森がいかしあう関係」を築くための重要な学びでもあります。

この夏から秋にかけて、家族や友人と一緒に、日本の美しい伝統文化への理解を深めながら、未来のキノマチづくりのヒントを見つけに行ってみませんか?

開催情報
【東京会場】
会期:2025年7月29日(火)〜9月28日(日)
会場:国立科学博物館 企画展示室(東京都台東区)
【神戸会場】
会期:2025年10月11日(土)〜12月14日(日)
会場:竹中大工道具館 1Fホール(神戸市中央区)
詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。
https://plantsandcrafts.dougukan.jp/
特別協力:伝統建築工匠の会、協賛:竹中工務店が協賛
展示で紹介する技の多くは「ユネスコ無形文化遺産:伝統建築工匠の技 木造建造物を受け継ぐための伝統技術」
https://www.dougukan.jp/storage/admin/566c166a9a3bda61e04b3aa6f54c5f8c.pdf

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