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適材適所とは

「適材適所」という言葉、現代は主に人に対して使われる言葉(*1)ですが、元々は木材の使いかたに関する言葉でした。

*1 人の能力・特性などを正しく評価して、ふさわしい地位・仕事につけること。出典:三省堂 大辞林 第三版

木材は樹種によって硬さや重さ、曲がりの大小など特性が違います。また繊維方向によって強度や加工のしやすさなど特性が大きく変わってきます。

私たちの祖先はそれぞれの木材の特性を活かせる用途を考えて、樽や桶などの生活用品から、船や建物などに幅広く木材を活用してきました。

木材の適した使い道は時代によっても変わります。たとえば、その昔、カラマツは水中での耐久性が高く、建物においては杭丸太など目に見えないところに多く利用されてきました。反面、割れや狂いが多く扱いにくい木材といわれ、構造材などにはあまり使われてきませんでした。

現代では木材の製品化技術が進み、集成材として柱や梁に使うことができるようになりました。

木材がコンクリートや鉄と共に建築構造材として使うことが可能となり、各々の材料を適材適所に使った意匠性や環境性能に優れた中高層建築が生まれています。

Text: 竹中工務店 木造・木質建築推進本部

参考文献:
竹中大工道具館  木肌を愛する心
木材の種類と特性 一般財団法人 日本木材総合情報センター

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