木のまちづくりから未来のヒントを見つけるマガジン キノマチウェブ

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どんな木を買ったらいいかわからないなら、オンラインで相談して買えばいいじゃない

おうちで過ごす時間が増えて、お部屋の心地よさを充実させたいなと思うひとは多いはず。
外出自粛期間中、DIYで生活空間に木を取り込もうとホームセンターの訪問者数は増加するなど、木材にも巣ごもり消費需要が高まりました。

床をフローリングに変える。
ちょっとした棚を設置する。
ハンモックを吊るすフックをしっかりとめる。

DIYをするとき、軽くて加工しやすい木がいちばん扱いやすい素材です。
しかし、ホームセンターの木材コーナーを覗いた瞬間に「どれを使ったらいいの?」ってなるのは私だけでしょうか?

ツーバイフォー材や合板、集成材…、とにかくさまざまな種類の木・木・木。サイズはわかっても、自分がつくるものにとってベストな木を、素人が選ぶのはむずかしいことです。そして、おうちで使う木は、ちょっといいものにしたい、と考えるひとも多いはずです。

オンラインショッピングでも同様のこと。むしろオンラインショッピングは木の種類やサイズは指定できても、品質や仕上げ方法は、わからないまま買うしかありません。

自分で木の良し悪しがわからないならば、目利きさんに選んでもらって、良い木を買おう。しかも産地直送で。

それを叶えてくれるのが、岡山県西粟倉村の「西粟倉・森の学校」(以下「森の学校」)という材木屋さんです。

日本の森林を活かし、未来の物語を紡ぐ材木屋

森の学校がある西粟倉村は、人口約1500人、岡山県北の端っこにある村です。地域の過疎高齢化が進む2005年、政府が進める政策として進められていた市町村合併(平成の大合併)からあえて離脱して、村を維持。自立したむらづくりを目指す希有な村です。

小さな村が必死の想いで導き出した答えは、この時代を生きる術は地域資源を生かして循環させること。

面積の95%を山林が占めていることから、村の主要産業である林業を軸とした「百年の森林(もり)構想」という森林管理の合理化を進め、さらに地域資源(木)の価値を高める事業で持続可能な森林経営を理念に掲げています。

西粟倉村「百年の森林」

60年前に植えられた樹木を放置せず、再び手をかけ美しい森として次の40年後に残す。そんな未来に向けて、村民たちが地域を活性化しています。

今年で創業10年を迎える。看板の、向かって右上、メガネの方が創業者の牧大介さん。スタッフは、村民から移住者までバラエティに富んだメンバー揃い。※写真は集まれるスタッフで。従業員は現在26名。

その「百年の森林構想」を担う村のベンチャー企業のひとつが、西粟倉の森林資源を生かした材木屋、「森の学校」なのです。

木材流通の川中の役割を担い、材木の工務店への卸が事業の主軸ですが、木とひとの接点をつくることも大切にしています。森林とひとをつなぐ会社として、材木業界の暗い状況を吹き飛ばす、森の未来の物語を西粟倉村から全国に届けています。

この保育園に使用されている材木はすべて西粟倉・森の学校が供給。
「百年の森林」を保つために間伐材の活用を積極的に行う。

西粟倉の森林のうち、86%をスギとヒノキの人工林が占めています。以前の山林は、山主が維持管理を諦める山が多かったのですが、「森の学校」が創立された10年ほど前から徐々に森林に資産価値が認められるようになり費用をかけて間伐が行われるところが増え、木の質が良くなりつつあるそうです。

西粟倉村のスギ・ヒノキはやわらかくあたたかみがあり、床材としても人気。

オンラインショップでは、置くだけで無垢のフローリング床になるスギ・ヒノキ材「ユカハリ・タイル」や国産ヒノキ材を贅沢に使ったテーブルなど、暮らしに木を気軽に取り入れられる商品もあります。

そんな森の学校が、いま噂の、web会議サービス「Zoom」を利用した、材木購入のためのオンライン相談窓口をスタート。オンラインで「来店」し、材木購入の相談ができるとのこと。

実は、「森の学校」の所在地は岡山駅から車で2時間、鳥取空港からも1時間かかるかなりの僻地。訪ねるには大変な場所にあります。普段の買い物で行くには敷居の高い場所です。オンラインショップ+オンライン相談窓口で、森の学校の商品がより手元に届きやすくなりました。

場の共有から、時間の共有も木のストーリーに

オンライン来店は予約制。希望日、時間、ご相談内容を事前に知らせます。今回は床を無垢材フローリングに変える相談をします。

Zoomのユーザー登録も済ましておくとスムーズです。

森の学校からURLが届けられ、いよいよアクセス…!

徒歩0分で、村の材木屋へダイブ!

対応してくださったのは「森の学校」の西岡真生子さん。

さっそく床材の相談をします!

キノマチ 子ども部屋の合板フローリングを無垢材に変えたいと思っているんです。ユカハリって、合板フローリングの上にも直接置けますか?

西岡さん できれば、板材で下地をつくるのがおすすめですよ。うちのWebにDIYする記事があるので見てください〜。

キノマチ いま見ました〜。部屋の敷居、床との高低差があるんですが、やっぱり下地をつくらないとユカハリを貼るのは難しいですか?(と言って、カメラを部屋に切り替える)

西岡さん うちで扱う床材の厚さはこの3つですよ。これで高低差は埋まりますか?

…と、このやりとりでまずメリットを感じたのは、DIYをする現場を西岡さんに直接見ていただいたこと。写真ではなく、動画で状況を説明しながら相談できます。

床面を施工する場合、広範囲を木にしますから、木目もじっくり見せていただきます。

現場はこんなふうに接客。しましまがかわいい、「ユカハリ・タイル」。
側面や裏側も見せてもらいます。

「もうちょっと斜めから見たいです!」「もっと白肌のものありますか?」など、細かいリクエストにも応えてくださいます。

西岡さん 普段からメールでのご相談はかなり多くて、現場の写真などで状況を伝えてくださいます。このようなやり取りの中で木を買うことは、山側とまち側とのコミュニケーションだと思います。

床が汚れたときの対処法もシミュレーションしてくれた。N0.180のヤスリで元通り。これが無垢材の良いところ。

材木の購入量なども、木の体積や重さを合わせて一緒に考えてくれたことも、DIYに仲間が加わったような心強さです。

ちなみに、購入は画面越しにネット決済システム「Paypay」で決済可能。画面上で相談、画面上で材木を選び、画面上で支払い。そしておうちに最適な材木が届く。個人レベルでキノマチがつくれちゃいます。

世界を変えた感染症は、材木業界にも多大な影響を与える

コロナ前とコロナ後で、材木業界はどんなところが変わったのでしょう。

西岡さん 新型コロナウィルスが全世界で流行したことで、海外からの輸入木材の輸送に遅れが生じて、建築工事が進まないということが起こってきています。このようなことから家の購入が躊躇され、木材の注文が減少しています。「森の学校」への注文は構造材よりも内装材のほうが多いので、工事遅延の余波による被害が心配です。またうちの近くでも大きな工場が減産しているのを聞きます。今後の木材価格も変わっていくと予想されます。

木材流通を取り巻く状況は引き続き、楽観視できない様相です。しかし、「ステイホーム」の推奨などで住環境を見直す動きがあります。DIYをしたいけれど、木材の選びかたがわからない…、というひとが多くいますが、材木のプロからのアドバイスは「悩まずにまずは相談」とのこと。

西岡さん あまり悩まず、まずは実際に木を手にとっていただきたいです。「森の学校」には、サンプル送付サービスがあります。香り、色味など木の雰囲気を実感してもらいたいです。出かけることが難しい今こそ、オンラインでご相談ください!

森の学校の製材所にある「HAZAI MARKET」にもZoom越しに案内してくださいました。残念ながら、現在は感染症対策で閉店中です。(2020年5月20日現在)

製材時に出た端材を集めたHAZAI MARKET。これもすべて一点モノ?!

HAZAI MARKETは製材所の一角にお店を構えていて、現在は来店のみの対応です。今回だけ特別に、ひとつ購入させていただきました。いつかここもオンライン来店できるようになったら嬉しい…!

そして、出会ってしまいました。サイズ感もじっくり確認できるのがオンラインのいいところ!
そして「ユカハリ・タイル」でおうち木質達成!子どもには本物の木に触れ合わせたかったので、DIYで手軽に実現できてうれしい。

産地から直接木を買うということは、消費でありコミュニケーション。そして木への愛着も育まれます。

西岡さんの「お部屋のどこか一部に木を使ってみて、とにかく木を体感して欲しい。木に毎日触れていても、やっぱり木が良いと思います」という言葉に、実際におうちを木質化して、深くうなずきました。

家に一日中いても木の香りは飽きません。裸足で触れる感覚は、夏はさらっと冬は人肌。経年変化でだんだんと味が出て、思い出が積み重なるのも良いところ。

プロダクトとして良いだけではなく、木を使うことで西粟倉村の美しい森林を守ることになるストーリー、西岡さんとのやり取りで生まれた価値、おうちに本物の木がやってきた感動。それもすべてひっくるめて「木質化」と呼びたい。

また「森の学校」も「西粟倉の材木屋」から、オンラインでの来店を始めたことで「全世界の材木屋」になってくれたように思います。

木の価値は、場の共有から時間の共有へ。木を使う時代も、新時代に。
楽しみになってきました。

info
西粟倉・森の学校 オンライン相談窓口
【受付時間】
9:30〜11:30
13:30〜15:30
※平日のみ

【オンライン相談受付の流れ】
①まずはメールにてご予約下さい。
📧info@morinogakko.jp

②ご希望日・お時間・お名前・ご相談内容を事前にお知らせ下さい。
③日程・お時間とオンライン相談窓口のURLをメールにてお知らせします。
④お時間になったらURLをクリック!

zoomのアプリをお持ちでない方へ以下よりダウンロードをお願いします。
https://zoom.us/download

担当のオペレーターが分かりやすく説明いたします。
電話やメールではお問合せし難かったこと実際の打合せのように、施工内容を相談したい方などなど、お気軽にお問合せ下さい。
個人の方、法人の方どなたでも大歓迎です。

スタッフ① えみかさん
美味しいものが大好きで、特にパンには飛びつきます!
長年木材に携わってきたベテランさんなので、木材の性質や塗装に詳しく、普段は40~50社の工務店さんとお仕事をしています。
分かりやすい説明を心がけ、丁寧に対応しますので、お仕事のご依頼・お問合せはお任せください。

スタッフ②まいこさん
ほんわかした空気感を持つ男の子3人兄弟のお母さんです
無垢の家に住んで10年。蜜ロウワックスを使ったお手入れに詳しくて、無垢の暮らしのツボを心得てます。コーヒーが大好きで、小柄なわりにはよく食べます!たまに鋭いことを言うので面白いですよ。

スタッフ③ リョウコさん
HAZAI MARKET店長をやっています
DIY初心者で、森の学校から出る端材でいろいろな物を作ってます。これからフローリングのリフォームに挑戦される方など、初めてのお客様の立場になって分かりやすくお答えします!

スタッフ④ 西岡さん
カップヌードルはカレー派。気配り上手なヒゲ男子です
実は森の学校の部長(社内ではけっこう偉い人)
小売りから卸し・端材から丸太まで幅広く対応できます。目の前のお客様がどうしたら喜んでもらえるか、どうすれば一番いいのかを一生懸命考え対応します。

https://morinogakko.jp/

https://zaimoku.me/

Text:アサイアサミ

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