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木材害虫(もくざいがいちゅう)とは

木材害虫とは、有機素材である木材を食害する昆虫のことです。

木材に被害を及ぼす昆虫はシロアリが代表的なものとなりますが、それ以外にも多くの昆虫が木材に劣化被害を及ぼします。ここではその中から、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ類、シバンムシ類を紹介します。

ヒラタキクイムシ(キクイムシ:木食い虫)は、ラワン材やナラ材など広葉樹の害虫です。ヒラタキクイムシの成虫は、木の導管の中に長い産卵管を挿入して卵を生み付けます。 幼虫が木材内部を食べ進め、約1年後に小さい丸い穴をあけ木粉を排出しながら材から成虫がでてきます。

ナガシンクイムシ(シンクイムシ:芯食い虫)は、特にタケの害虫ですが、スギ、ケヤキ、ナラ、ヒノキ、なども食害します。ナガシンクイムシの特徴は幼虫だけでなく成虫も食害します。芯食い虫という名の通り、木材の中に食い入って食害し、食害されたところは粉末状になります。

シバンムシ(シバンムシ:死番虫)は、広葉樹・針葉樹とも食害し、特に古い材を好みます。そのため、寺社仏閣や仏像などの文化財にとって重大な害虫です。幼虫は木材内で2年以上かけて成虫になります。シバンムシ(死番虫)という名は、シバンムシが頭を打ち付けて「カチ・カチ・カチ」と出す音が死神が持つ時計の音に似ていることに由来しています。

木材害虫自体は人体に有害なものは少ないですが、放っておくと木材に重大な被害を及ぼす可能性があります。木材に小さい穴や木粉を見つけたら早めに対策することが大切です。

参考文献:

公益財団法人東京都ペストコントロール協会

Text: 竹中工務店 木造・木質建築推進本部

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