木のまちづくりから未来のヒントを見つけるマガジン キノマチウェブ

2020.11.10
「「全国各地にフォレストゲートを」入り口をたくさんつくることは次の世代にもつながる」キノマチ大会議 2日目感想

オンラインカンファレンス「キノマチ大会議」は、おかげさまで大好評のうちに幕を閉じました。「木のまち」をつくる全国の仲間とオンラインでつながることができたのは、キノマチプロジェクトとしても大事な出来事となりました。

トークセッションを聞いた参加者から「キノマチ大会議」に参加したことで得られたことをレポートしていただきました。カンファレンスの印象に残った言葉から自分ごととキノマチを照らし合わせて起きた化学反応は、きっと未来を変えていくちからになって行くはずです。

「全国各地にフォレストゲートを」入り口をたくさんつくることは次の世代にもつながる

キノマチ大会議 2日目感想 ココホレジャパン 中上絢子

針葉樹の名前が付いた2歳の息子が今一番好きなのは、ジブリアニメの「となりのトトロ」。私がキノマチ大会議にコミットしている最中、息子もわたしのとなりで森を学んでいます。

木のトンネル、どこに続くかわからない小さな獣道、なにかがいそうな洞穴、手を合わせずにはいられない神の宿る大きな木…。今のところ息子にはどれも実物を見せてあげられていないなぁと反省をするとともに、キノマチ大会議はその理由やヒント、日本の森の素晴らしさをトトロ以上にたくさん教えてくれました。

2日目の登壇者のみなさんがおっしゃっておられた「自由に入れる森が少ない」ということ。田舎と呼んでも差し支えのない地方に住むわたしでさえ、息子をもってからより強く感じています。

今年の夏、近所にあるいつものビーチへ息子とふたりで体を冷やしに出かけると、いつもは近所のお年寄りと子どもがポツポツとしかいないはずの場所に県外ナンバーの車がずらり。ビーチにはバーベキューやマリンスポーツを楽しむ人たちがぎっしりと。
みんなどうやってこんな辺鄙なビーチにたどり着いたのか。コロナ禍によって発達したであろう人間のリサーチ能力に感服いたしました。当然、田舎者のわたしは人の多さにビビってしまい、その日はそのまま帰って庭で水遊びをして終わりました。

瀬戸内海の小さな島にあるビーチ。緊急事態宣言中の5月はまだポツポツとしか人がいませんでした。

海がダメなら川でしょう!と次の休みは夫と子供と3人で山の方へ車を向けました。が、川遊びができる川とは一体どこにある…?マップを開いて「川遊びができる場所」と入力しても出てくるはずもなく、まあ、川沿いを走っていたらあるんじゃない?と車を走らせること45分。何回か川に降りられそうな階段を降りてみたのですが、日陰がなく足場も悪く、10分も遊べません。違う、こういうところじゃなくて、もっと涼しそうな森の川がいい!と、とりあえず登山道とか入ってみる?と後部座席を見ると、息子はすやすや夢の中…。結局、近所の公園で汗だくになりながらお弁当を食べて、その日も1日が終わってしまいました。

「地方は、自然は近いけど遠い」「遊べそうな都合のいい森はなかなかない」とはこういうことだよなぁとひしひしと感じています。

森側の事情に合わせたものづくりを広げながら、森に関わる人の育成もされている松本さん。
森をじぶんごとにできる人を増やすために、森×〇〇の可能性を地域の特性に合わせて提案してくれる奥田さん。
楽しむことを大前提に、森のコミュニティを次々とつくられている岡野さん。
「森林グランドサイクル」として森からまちへとつないでくれる高浜さん。
キノマチ大会議ならではの森とつながり合うお話がたくさん聴けました。

高浜さんが全国各地につくってほしいとおっしゃっていた「森の入り口フォレストゲート」。車を少し走らせると、「おっ、森への入り口みーっけ」と気軽に入れるような場所がある。想像するだけでワクワクします。それが森に備わるのは決して遠い未来ではないと、みなさんのお話を聞いて思いました。

そして、そのさきを担う今の子どもたちの可能性を広げられるよう、できるだけ多くのことを感じてもらうために、入り口をたくさんつくっておいてあげることはわたしたち親としての仕事でもあると感じました。

キノマチツアー(仮)、開催されることを楽しみにしています!キノマチちびっこツアーもあるといいな〜。

梛(なぎ)の木の葉。
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