サウナは木のよさを感じる最高の施設!
いま巷では空前のサウナブームですが、人々の暮らしに木の関わりを増やしていきたいキノマチウェブは気づいたのです「サウナ、めちゃ木に囲まれる…!」と。森林が遠い都会であってもサウナキャビンで木の癒やしが享受できます。
サウナに木が多用されているのは、木の持つ本来の特性にあります。サウナ内に熱を均一に取り入れ、再び均一に放射できる材質には木がもっとも適しており、空気をまろやかにしてくれるのだとか。
さらに木は、サウナ浴の際に生じる湿度を短時間に吸収する性質があるため、高温になりすぎず、肌の露出が多いサウナでもやけどをすることなく木と触れ合うことができます。
そして、サウナにハマっているひと=「サウナー」が憧れの地として崇め奉っているのがフィンランド。フィンランド式サウナは、日本の100度近くまで上がるドライサウナよりも温度が低めでサウナストーンに水をかけ、湿度を調整する「ロウリュ」で水蒸気を浴びます。
さらに白樺の若葉を束ねた「ヴィヒタ」で身体をたたき、サウナ内を森林の香りで満たすのがフィンランドのひとの癒やしなのだとか。キノマチ的に興味深いフィンランドのサウナ文化。日本人にも親和性が高いはずです。
ポストコロナに生まれたソロサウナ
フィンランド式サウナを体験すべく訪れたのが「ソロサウナtune」。日本ではじめて完全個室でフィンランド式サウナが楽しめるとのこと。くしくもコロナ禍、ソーシャルディスタンスが気になるようになった私たちにうってつけの新システムです。
ジュワーッと水蒸気がたち、またたく間にサウナ室内が高温に。そしておどろくほど芳醇な木の香りがします。「白樺のアロマ水なんですよ」とソロサウナtuneの女将に教えていただきました。本当いい香り〜。
実は、今までサウナがちょっぴり苦手だった私ですが、主な理由が「熱さに耐えられず、部屋を出たり入ったりするのが申し訳ない」「他人と密室で裸同士はくつろげない」。しかしそんな人見知りでも、ソロサウナは自由気ままに自分らしくサウナが楽しめて、サウナそのものを感じる以上の気持ちよさがありました。
「ソロサウナはマインドフルネス」と教えてくださったのは、通りすがりの日本サウナ学会代表理事の加藤容崇さん。人の目を気にしないで己と向き合える時間が持てるといいます。それも「ととのう」ってことなのでしょうか。ちなみに加藤さんから「サウナは木に限るので、国内の木がどんどんサウナに使われるといいですね」とキノマチに太鼓判をいただきました。
もしかしたら、フィンランド国民550万人にあたり200万個以上のサウナを有するよう、日本も1億人が5000万個、国産木をふんだんに使ったサウナを所有することになったら、国産材利用が進み、木や森林で日本人総「ととのう」社会が成立するかも…!そんな妄想をしてしまうほどフィンランド式サウナはとっても気持ちよかったです。
木とふれあい、森林に癒やされ、己と向き合い、誰もが平等(裸一貫)のサウナに、身も心もととのえてもらう。禅の世界にさえ通じるソロサウナtuneはキノマチスポット認定です。
text:アサイアサミ