ウッドショックとは
米国、中国の木材需要拡大に伴う、世界的な木材不足による原木や木材価格の高騰のこと。
現在の、世界的な「木材価格の高騰」は「ウッドショック」と呼ばれています。この言葉は、NHKをはじめとして民放、新聞各社でも取りあげられているので、だいぶ一般消費者の間でも認識されていると思います。
今回の「ウッドショック」は、過去30年間のうち3回目、「第三次ウッドショック」です。過去に2回、日本は「ウッドショック」を経験しているのです。
「第一次ウッドショック」は、1992年から1993年にかけて起きたもので、原因は環境問題による原木伐採規制や中国の市場開放政策から発生した資材暴騰でした。
「第二次ウッドショック」は、2006年、インドネシアの原木伐採制限を発生源としたものでした。
こうして発生年を見ると約15年ごとの経済現象のようにも見えます。
現在、今回の「ウッドショック」についての情報も徐々に整理がなされ原因が明確になってきました。 主な原因はどこにあるのでしょうか。
① アメリカ、中国の好調な住宅着工数の増加
② 全世界的なコンテナ不足
③ 港湾労働者のあいだで、コロナクラスターが発生
④ カナダ、米国の西海岸地域における、大規模な山火事による森林減少
順不同で以上の理由が挙げられます。
では、どのくらいの価格の高騰なのでしょうか。
執筆した時点(8月31日頃)で、外国産木材は住宅用木材に関して、数十パーセントの値上げになっている情報もあります。 使用頻度の高い、910ミリ ✕ 1820ミリ✕12ミリ=ラワン合板で15パーセントの値上げになっております。
AtoZではここまでとしますが、いったいいつまで、「第三次ウッドショック」がつづくのかその見解は、後日キノマチニュース「(仮)ウッドショック2.0」で語りたいと思います。
Text: 竹中工務店 木造・木質建築推進本部