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2023.11.21
【キノマチニュース】マチナカで武蔵野の森林とつながる​​施設「東陽町ぐりんたす」がオープン

「東陽町インテス」から「東陽町ぐりんたす」へ

2023年10月1日、竹中グループのオフィスとして利用されていた「東陽町インテス」が、木立の中のカフェやキッチンカースペース、モビリティポート、会員制ワークラウンジ、広場を備えた複合施設「Toyocho green+(東陽町ぐりんたす)」(以下東陽町ぐりんたす)へとリニューアルオープンしました。

建物の窓からも緑が見え、自然を感じながら働くことができます。

リニューアルする際の事業コンセプトは「Open Intes to Town(東陽町インテスをまちにひらく)」。東陽町インテスは、東京メトロ東西線、東陽町駅東側の緑あふれる場所に、竹中工務店の技術研究所として1969年に竣工しました。

それから50年以上の時を経て、歴史ある建物や、木々が立ち並ぶ自然環境を生かし、東陽町で暮らすひとや働くひとが自然とつながることができる場所を目指してリニューアルしました。

敷地内には、これまで育まれてきた武蔵野の雑木林が生き生きとした姿で残っており、まるで森にいるかのような空間が広がります。

ひと・自然・まちをつなぐ場所へ

建物の横を通り過ぎるひとからも緑が見えるようになり、まち行くひとにも癒しを与えています。

まちと森がシームレスにつながっているのも「東陽町ぐりんたす」の魅力。まちと建物の境界線にあたる東陽町駅前の交差点側には、木立の中にひっそりと佇むアネックスのカフェ「goodcoffee」​​が誕生しました。

グッドルーム株式会社が運営する「goodcoffee」の内観。自然を感じられる設計が至るところに。

三角形の平面形状を持つ木造平屋建ての建物は、山小屋と現代建築の融合をイメージして設計されたのだとか。コンクリートの建物が立ち並ぶマチナカでも森の安らぎを感じてもらいたいと、木立のような木造軸組に加え、木製サッシによる解放感ある大開口、視線や紫外線をナチュラルに遮る植物模様の網戸、伐採木を利用したライトなど、様々な工夫を凝らしています。

また、「東陽町ぐりんたす」では、利用者が自由に読むことができる「地域本棚」の常設をはじめ、今後はワークショップなど、地域を巻き込んだイベントも随時開催していく予定です。

「goodcoffee」​​の前にはウッドデッキとベンチがあり、木々の木漏れ日を浴びながらカフェタイムが楽しめます。

「東陽町ぐりんたす」は、ひとと自然をつなぐ、まちにひらけた新しい施設として、多様なひとが集まる場所となる予感がします。設計を担当した竹中工務店東京本店設計部の花岡郁哉さんは「建物が完成したときがピークではなく、これからどんな使われかたをするのか、どのようにまちに溶け込んでいくのかが楽しみ」だと語ります。

次回は花岡さんと、東陽町ぐりんたすを企画した竹中工務店開発事業本部の後藤倫太郎さんのインタビューをお届けします。お楽しみに!

Text:岩井美穂(ココホレジャパン)

施設概要
Toyocho green+(東陽町ぐりんたす)
住所:東京都江東区南砂2丁目5-14

参考:竹中工務店「まちにひらいた木立の中のカフェや、会員制ワークラウンジ併設オフィスにアップデート 『Toyocho green+(東陽町ぐりんたす)』がオープン

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