木のまちづくりから未来のヒントを見つけるマガジン キノマチウェブ

春の気配が感じられるこの季節、建築とまちづくりの新しい視点に出会える展覧会が大阪で開催されます。展示会場はうめきた公園内にあり、間伐材からつくったブロック等を使った体験型イベント、「森になる建築」の展示など、まさにキノマチ的と言える展示会です。

うめきた公園ノースパーク「VS.(ヴィエス)」周辺の木々

『たてものめがねまちめがね展 ~宇宙から虫まで、縮尺で考える建築の見方』は、グラングリーン大阪、あべのハルカス、梅田スカイビルなど、大阪の象徴的な建築に携わってきた竹中工務店による展示会で、2025年2月8日から24日まで、グラングリーン大阪うめきた公園ノースパーク「VS.(ヴィエス)」で開催。

「たてものめがねまちめがね展」とは

本展は、「TAKENAKA AS  AN ARTIST」を掲げ、若手社員たちが企画から展示まで行う竹中工務店の新しい試み。建物やまちを見る4つの「メガネ」(視点)を通して、私たちの暮らしの場である建築の新たな魅力を探ります。展示は実物大から縮小したスケールまで、まるで「ガリバー旅行記」のように不思議な建築の旅へ誘います。

会場となる「VS.」は、建築家・安藤忠雄氏が設計監修を手掛けた文化装置。緑あふれるグラングリーン大阪(うめきた2期区域)に位置し、都市と自然が調和する文化・にぎわいの拠点となっています。

4つのメガネで覗く、建築とまちの世界

1.等身大になる部屋
日本の伝統的な寸法「一間(約1.8メートル)」を体感できる空間です。 高さ15メートルの大空間に、一辺が畳一枚分の長さの立方体フレーム(一間ブロック)を積み上げ、その内部を探検。普段考えずに過ごしている空間を、身体全体で感じることができるようにしています。

2.スケールを横断する部屋(1/10~1/1000)
「等身大部屋」から、スケールを変化させることで建物がどんどん小さくなって不思議な体験ができます。その様子を観察することで、人の行為や居場所から、まちの賑わいまでを立体的に想像することができます。建築家が日常的に行う「スケール」という思考の旅を、誰もが楽しめる体験として再構築しています。

3.たてもの・まちをつくる部屋(1/100)

間伐材や、作業着、刈った芝、建築廃材などを利用したブロック

来場者が建築家となり、理想の建物をデザインできる創造的な空間です。等身大の一間空間を100分の1に縮小した一間ブロックをベースに、これまでの展示で体験してきた様々な空間や人々の活動を詰め込んでいきます。

参加者それぞれの想いが込められた建物は、展示期間中、独自のまちへ進化、成長します。その変化の過程は特別なシステムによってリアルタイムに可視化され、まちの個性や魅力を多角的に観察することができます。

4.これからの技術にふれる部屋
建築の未来を感じられる最先端技術の展示空間です。ブロックを器用に積み上げるロボットや、まちのデータを可視化するシステムといった先進技術に加え、木材を活用した耐震補強ブロックや、時とともに森へと変化し進む進歩的な建築の提案など、環境に配慮したサステナブルな技術も紹介します。

生物多様性に配慮したまちづくりの手法や、現実空間とデジタル技術を融合させる取り組みなど、これからの建築技術を実際に体験することができます。

多様なプログラムで新しい建築体験を

展示企画メンバーによるギャラリーツアーや、実際に手を動かして建築を学べるワークショップ、まちに飛び出すフォト企画、学生たちの斬新なアイデアが集まるコンペティションなど、展示室の枠を超えた多彩なプログラムが用意されています。

「(仮)みどりを覗く、虫の視点で見てみる」や「万博会場に建てる『森になる建築』をみんなでつくろう! -紙づくりワークショップ-」など、キノマチや森林グランドサイクルを感じさせるワークショップなどで、建築と自然の共生という視点から、これからのまちづくりを考えることができます。

建築の新しい楽しみかたを、ぜひこの春、大阪で体験してみてください。

【開催概要】
会期:2025年2月8日(土)~2月24日(月)
時間:10:00~19:00(2月8・10・15・21・22・23日は20:00 最終日は17:00まで)
会場:VS.(グラングリーン大阪うめきた公園ノースパーク)
入場:無料
イベントの詳細、ワークショップの申し込みなどはこちら

キノマチSNSの
フォローはこちら
  • キノマチフェイスブックページ
  • キノマチツイッターページ
  • instagram
メールマガジン
第1・第3木曜日、キノマチ情報をお届けします

    上のフォームにメールアドレスを入力し、「登録」ボタンをクリックすると登録完了します。
    メールマガジンに関するプライバシーポリシーはこちら
    JAPAN WOOD DESIGN AWARD