間伐(かんばつ)とは
間伐とは、木の成長を促すために込み合った森林の樹木を一部伐採する作業で、切り出された木材は間伐材と呼ばれます。
日本の森林は「人工林」と「天然林」に分類され、それぞれ目的も育成や保全方法も違います。
「人工林」は木材生産を目的とし、「人工林」を育てるために
1 植栽(苗木を植える)
2 下刈り(下草等の除去)
3 枝打ち(細くて、育ちにくい木を伐る)
4 密度管理(木を間引きする)
5 主伐(また植栽するために全部切る)
といった作業工程があります。
間伐は、残された樹木の成長や主伐時の木材製品価値を高めるだけでなく、森林の機能(水源涵養機能、土砂災害防止機能、生物多様性保全機能など)を増進します。
また、京都議定書 *注1 のルールでは、間伐等が施され持続可能な森林経営が行われている山林の吸収量だけが温室効果ガス排出削減目標の達成に利用することが認められることとなり、森林の間伐等の実施を促進するために『森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法』 *注2 が公布・施行され、現在も改正・延長されています。
さらに、2050年カーボンニュートラル社会の実現に向け、森林吸収量の最大化を図るには、間伐によって発生する木材(間伐材)の利用による炭素固定機能もますます重要となっています。
*注1:
1997年に京都で開催された国連気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)で採択された、温暖化に対する国際的な取り組みのための国際条約。
参考文献 :
林野庁 間伐の推進について
Text: 竹中工務店 木造・木質建築推進本部